何か変だぞ日本国よ!

 川崎協同病院(川崎市川崎区)の安楽死事件だが、安楽死が法的に認められていない現在の状況では確かに問題があるが、ただマスコミの報道の通りにインフォームドコンセントが全く得られない状況での行為だとしたら、ただの殺人事件である。普通に生きている医者であればそのくらいの分別はつくだろうし、このことで人間的にも社会的にも葬られてしまうことを考えるとこんなことはやらないだろう。多分マスコミの報道は事実とはかなりかけ離れた内容に思えてならない。仙台の薬物混入事件も捜査が行き詰まっているのだろう。どちらの事件も警察の先走りや思い込み、それを鵜呑みにするマスコミが事実と異なる報道をしたという証明でもある。事件発生当時のマスコミの報道が正しいとするともう既に全てが明らかになっているはずである。

 現在の警察の存在にも大いに問題がある。全てとは言わないが権力をはき違えている警察官(刑事)がどれほど存在して、どれほどの冤罪がつくられ、どれほどの苦しんでいる人達が存在していることか・・・。「太陽にほえろ」の「山さん」や「はぐれ刑事純情派」の「安浦刑事」のような正義の味方の刑事さんが存在することを願うが、私の知り得た情報では残念ながらそうとは思えない情報がたくさんある。

 恫喝、ゴリ押しで事実とかけ離れた調書をねつ造し、そんなねつ造された調書が検察へ送られ、起訴されて有罪になるという恐ろしい国なのである。決して法治国家ではないのである。油断しているとあなたもいつの間にかに犯罪者にされ社会から葬られてしまうことになりかねないのである。これら警察の暴走をこのままにしておいては大変なことになる。冤罪をつくり上げて無実の人間を苦しめた罪は重罪である。そんな警察官は必要ない。当然処分されるべきである。しかし今の日本にはそのような無法者を裁く法律はないのである。冤罪をつくり、無実の人間を精神的にも経済的にも追いつめて自殺に追い込んでも何の「おとがめ」もないのである。警察ではない一般人がやると、逮捕されて裁かれる罪である。しかし警察官が同じ事をしても何の「おとがめ」もないのである。誰が(警察以外の)考えてもおかしなシステムである。逮捕の上、賠償責任が発生してあたり前である。今後そのように改革をしていかなければとんでもないことになる。

 過去に日本の警察は優秀であると評価があったが、警察が優秀なのではなく、正直であれ、人に迷惑をかけるな、やってしまったら素直に謝れ!という厳しい躾ができた国民性があったからこそである。日本国民は正直者が多かっただけである。ところが最近は私を含め、当然の躾ができる大人が減ってきてしまった。犯罪が欧米化し正直な人間が少なくなってきた今日では、日本の警察が優秀であるなんて評価はどっかへ飛んでいってしまっ
た訳である。芯からの悪者が増加しているということである。
 
 確かにどうにもならない八つ裂きにしてやりたくなるほどの犯罪者も多い。そんな輩は論外であるが、冤罪を作り上げることだけは決して許されることではない。無罪の人ひとりの人生を葬り去るに等しい暴挙なのである。このような「罪を犯した刑事」が何の感情もなく、良心の呵責をも感じずにいるとは考えたくはない。

 そんな警察が流した不確かな情報をマスコミは真実のように報道する。そのような不確かな報道を大方の一般の国民は信用しているからこれまた恐ろしい。ちなみに私は新聞やテレビの報道は半分が全くの嘘という目で見たり聞いたりしている。松本サリン事件では被害者である河野氏が犯人扱いされるという「とんでもない冤罪をつくりかけた」のも警察とマスコミである。

 それにしても日本という国は、何か問題が起こると誰かに責任を押し付けて、それで一件落着ということで全てを終わらせることの繰り返し。なぜそのような問題が起こったかという観点から物事を考えることが出来ない未成熟な国民である。要するに国のシステム、
ほとんどの企業組織の全てが未成熟と言わざるを得ない。根本的な問題が解決していないから、何度も同じ問題が起こる。問題が起これば誰かに責任をなすり付けて一件落着。いつまでこんなことやってくんだ!。

 国際社会からどんどん相手にされなくなっていることにさえ気付いていない輩が国を動かしているのが現状、このままでは日本は間違いなく潰れていくだろう。日本の国債の格付けが先進国では最下位に転落した。このままでは外国に旅行に行った時に日本のクレジットカードでは信用が無くて買い物も出来なくなるということになる。その程度の事はどうでも良いのだが、ランクが下がったということは国際社会における日本の経済的信用度が失墜してしまったということで日本にはお金が回って来なくなり、結局その「ツケ」は日本国民が背負うことになるのである。

 政治も経済も全てにおいて今まで通りではどうにもならないのだ。このままでは景気は二度と良くはならないだろう。現状では将来が見えず不安が強いからお金を使いたくても使えないのである。医療費の負担増、民間企業はどんどん必要以上の合理化をして努力しているにもかかわらず、国は何の合理化もせずに血税をむさぼり喰らい、お金が足りないからまた消費税を上げるなどととんでもないことを考えている。国民感情とは全く逆のことばかり考えているのである。国会議員や官僚さんは明日喰う米に困った経験はないであろう。人間、経験がないと何事も理解できないのである。

 しかし、老後は何の心配もいりません。しっかり国がサポートしますから安心して下さいと言われても、ほとんどの国民は今さら国を信用することはできまい。

 当初は小泉さんも何かをやってくれそうな期待を持ってみていたが、全く今まで通りで何も変化していない。結局、日本人が首相をやっていてはみんな同じ穴の狢(むじな)、いっそのことクリントンさんに総理大臣をやってもらった方が改革が進むような気がする。今後の日本を考えると、私はまじめにそう思う。

 何か粗相をしてしまった時に切腹をして落とし前をつければ一件落着というアホな国民性が未だに残っているのだろうか。 何か変だぞ日本国よ!

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